「トライアングルストラテジー」は、スクウェア・エニックスが手掛けた戦略RPGの最新作。Steam版があることは知っていたけどそっちは未プレイ。
ところがこの度、MetaQuestのVR版がリリースされたということで、かつてタクティクスオウガや、ファイナルファンタジータクティクスにドハマリした身としては、いてもたってもおられなくなり即購入。
古典的なドット絵風のビジュアルに、現代の美しいグラフィック融合したHD-2DスタイルがVR化されたことで、どのような化学反応を引き起こすのか!?
さっそく3,4時間ほどプレイしてきたので、その魅力の一端をお伝えしていきたいと思います!
ストーリー:選択で物語が変化する「信念の天秤」システム
トライアングルストラテジーは物語重視のゲーム。 主人公セレノアはノゼリア大陸にあるグリンブルク王国・エスフロスト王国・ハイサンド神聖国の三大国間の争いに巻き込まれます。
それぞれの国家が、水・塩・鉱物といった資源をめぐり対立しており、プレイヤーの行動によって物語が分岐しながら展開していくのが魅力。
選択肢は多岐にわたり、仲間の信頼を得るか失うか、一度の決断でその後の運命が左右されるシーンも少なくありません。 ここでの決断が物語を変える「信念の天秤」システムは秀逸。 たとえば、ある国を訪れるシーンで、味方のキャラ同士の意見がわかれるシーンがあり、説得するか、あえて無視するかの判断が問われる。
選択は味方キャラの投票で行われ、その後の流れ次第で物語が分岐し、ストーリーだけでなくその後仲間になるキャラも変化していく、とこうなるわけなんですな。
ストーリーシーンは、こんな感じの空間に巻物を開いたような画面で進んでいきます。
ここは2Dそのまんまって感じなんだけど、VR空間に表示されることによって画面に奥行きが感じられたりするから、ちょっと不思議。
ちなみにXRモードにすると、現実空間の中に巻物だけが表示される形となります。
夜のシーンでは、ちゃんと周りも暗くなってくれたりするので、没入感があって私はVRモードのほうが好き。
某北の国に行った際には、VR空間の中を雪が舞う幻想的な風景を楽しむこともできました。 こういった平面画像と文章ではお伝えするのが難しく、こればかりは実際に体験してみないと良さが伝わりにくいのが残念。
バトルシステム:王道タクティカルRPGの進化系
これまでいくつもの名作を夜に送り出してきたスクエニの作品ということで、バトルシステムはド安定の王道タクティカルRPG系で、グラフィックはHD-2Dのドット絵と現代的なエフェクトの融合が目を引きます。
VRなので、グリップボタンで土台を掴んでくるくると回転させながら、あらゆる方向から画面を見れる! もちろん高さも変えられるので、平面だと見にくかった高低差が大きいステージも自由に見渡せるのは完全にメリットでしかない。
自キャラを移動させる時は、レーザーポインターで照準をあわせて掴んで目的の場所まで持っていって置くという、まるでチェスの駒を動かすかのようなVRならではの操作もあるほか、従来のコントローラーのようにスティックとボタンで操作することも可能。
ただ、この操作がちょっとクセがあり、「そこに行きたかったんじゃない!」となることもあり、なれるまでは慎重に操作しないと失敗しがち。 大事なシーンでキャラの向きを間違ってしまったら、「ヤバいヤバい!」ってなります。
バトル画面では、右スティックを押し込むことでいつでもヘルプを呼び出すことができるので、最初のうちはこれで操作を確認しながらじょじょになれていくといいでしょう。
また、左コントローラーにユニットのステータスや行動順などが表示されるのも、おもしろいポイント。
バトル中に詳細をチェックしたいときは、左手をサッと上げるだけで即座に確認できる一方で、画面上に固定することはできないので、逆に面倒に感じてしまうパターンもありそうですが。
これはもう各所で言われていることなので知っている人も多いと思いますが、トライアングルストラテジーの戦闘の難易度はけっこう高め。 VeryEasy/Easy/Normal/hard と4つの難易度がある中で、私はノーマルで進めていますが油断するとすぐに全滅してしまいそうになります。
ノーマルでこれなんだからハードだと一体どうなっちゃうの?って感じなので、私みたいにSRPGがそこまで得意じゃない人は無理せず低めの難易度でプレイするのが吉。 まあ、難易度はペナルティなしでいつでも変更できるので、そこまで問題にするほどでもありませんが。
初期のユニット配置もかなり重要になってくるので、しっかりと考えた上で配置してから戦闘開始しないと勝てません。
そんな難しさがある一方で、もし敗北してしまったときは、取得したアイテムのみが破棄され経験値やポイントなどは引き継いだ状態で再開できるのは、私のような ”にわか” プレイヤーでも投げ出さなくなる良いシステム。
RPGパート:ミニチュア感たっぷりの街中を探索
トライアングルストラテジーをプレイしていて意外におもしろいなーと感じたのが、このRPGパート。
ストーリーとバトルの合間に、ご覧の箱庭感な街中を自由にキャラを動かしながら探索するパートは往年のRPGさながら。
このパートでは街の住人などと会話して重要な情報を入手したり、落ちているアイテムを拾ったりします。
もちろんこのRPGパートでも画面回転ができるので、細かく作り込まれた町並みをぐりぐりと自由に回転させながら見入ってしまうこと間違いなし。 見えにくいところにアイテムが隠されているなどのイジワル要素は、数時間プレイした今のところはそこまでなさそう。
家の中に入ると、さらに際立つミニチュア感。 この感じ・・・たまらねえ!!
なお、アイテムがある場合は、「A:調べる」という表示と、ブルっとコントローラーのバイブで知らせてくれるのは嬉しかったポイント。 アラフォーおやじにもなると、アイテム探しは面倒にしか感じられませんからね(汗)
マップ移動は選択式
手軽にプレイできて嬉しかったところと言えば、この選択で移動するタイプのマップ画面。
次の目的地がビックリマークで示されているので一目瞭然。 赤のビックリマークがメインストーリーで、緑のビックリマークがサブストーリーとなっております。
マップ画面では世界の端っこはこんな状態になっていて、地球平面論者も大喜び!
物語のスケールが壮大なわりにマップがショボめ(狭め)に感じてしまうのは、私が大きくなりすぎてしまったせいか?
ゲームを少し進めると「詰所」が利用できるようになり、ここでアイテムの売買やキャラの能力アップ、経験値やお金が入手できる模擬戦などがプレイできるようになります。 大きめのゲルみたいな詰所の中はなんか落ち着く雰囲気。
総評:古き良きSRPGを見事にVR化
といった感じで、数時間プレイの「トライアングルストラテジー」のざっくりレビューでした!
前述のとおり、細かいところでやや気になるポイントはあったものの、さすがに大手ゲーム会社のVRリメイクということで完成度はかなり高めだという感想。
最近では、進撃の巨人とかバットマンなどのメジャーなゲームのリリースが連続して盛り上がっている MetaQuest 界隈ですが、こういったガチのゲームって感じの移植はレアなので、ファミコンやスーファミなんかのレトロゲーを愛してきた我々アラフォー世代にとっては嬉しい限り!
実際プレイしていてもワクワク感があり、没入感抜群のVR環境でプレイできるということもあって、これまでにないくらい没頭してゲームを楽しむことができていて、今も続きをやりたくて仕方がない気分です(笑)
私はVRモードメインでプレイしていますけど、XRモードにすればたとえばテーブルの上でボードゲームを楽しんでいる感覚でプレイできるので、こちらもけっこう楽しい。
これを期に、どんどんと過去作のVRリメイクがリリースされて欲しい!と願ってやまない私なのでした。 まあ、そんなにどんどん出されてもプレイする時間がないんですけどね。
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