いや本当はね、同時期にリリースされたケンジントンのTB800 EQを狙っていたんですよ。
でもこれ、どうやらセンサー位置の関係で、ポインティングの精度が著しく損なわれているということらしくて、 急遽方針転換して、エレコムのHUGE PLUSを購入することに。
というか、実はすでに予約購入してたんだけど、なぜか発売日に発送されなかったことで2日後ぐらいにキャンセルすることができました。逆にありがとうヨドバシさん。
ほんでフラッグシップモデルでやらかすとか、うせやろケンジントンさん? 大玉トラボと言えば!って感じで私信じてたのに…泣
多少名残惜しくもありますが、そっちはまた改善されることがあれば(大幅に改善されることを祈る!)ってことで、今回はHUGE PLUS(M-HT1MR:以下PLUS)を実機レビュー。
トラボ好きっていうか、もうトラックボールなしでは生きていけない体になってしまった私は、もちろん旧HUGE(M-HT1DR:以下HUGE)も所持しているので、それとの比較もやっていこうと思います。
スペック
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 製品名 | トラックボールマウス HUGE PLUS |
| 型番 | M-HT1MRBK |
| カラー | ブラックのみ |
| 対応OS | Windows 11,/10、MacOS、ChromeOS、Android、iOS、iPadOS |
| 接続方式 | Bluetooth(LE) / USB無線 2.4GHz / USB有線 |
| マルチデバイス接続 | 最大3台(接続方式ごとに切替) |
| センサー方式 | IR LED 光学式 |
| DPI(解像度) | 500 / 1000 / 1500DPI |
| ボタン数 | 10(ホイール + チルト含む) |
| トラックボール直径 | 約52mm |
| 外形寸法 | 約114.7 × 57.2 × 181.9mm |
| 重量 | 約279g(レシーバー除く) |
| 保証 | 2年 |
開封&同梱物チェック
そんなわけでまずはパッケージから。箱のデザインはHUGEとそんなに変わってない感じですかね。
裏面には機能をわかりやすく解説してくれてありますが、最近では店頭でこういうのをまじまじと見る機会もすっかり減ったもんだ。


本体以外の同梱物は、有線接続および充電用のUSBケーブル(A to C)と小さな紙の2点のみ。
この小さな紙にはQRコードが記載されてあって、説明書はオンラインで見てねというスタイル。

外観
そしてこちらが本体。旧HUGEの赤玉からPLUSで銀玉になって、よりガジェットっぽさが増した印象。
そしてやはりデカい。トラックボールでありながら長辺は20センチ弱程度ありますからねこいつ。まあ、パームレスト一体型モデルと考えると、それぐらいあって当然と言えるのかもしれませんが。

ボタン配置などは前モデルをそのまま踏襲されており、デフォルトでは親指の位置に左クリックが配置されています。
上にあるのは戻る/進むボタンですが、すべてのボタンはエレコムのマウスアシスタントアプリを使うことで、自由に配置を変更することができます。

HUGEからの大きな変更点として、その手前にDPI切り替えとペアリングボタンが追加されたことがあります。
以前はスライドスイッチがDPI切り替えスイッチだったんですが、PLUSはマルチ接続ペアリング(有線/Bluetooth/2.4GHz無線)になったことで、そっちの機能が割り振られています。
その他大きな変更点として、単3電池2本駆動からPLUSはリチウムイオン電池内蔵の充電式になりました。
裏面には、電源オフ/ローエナジーモード/ハイスピードモードの切り替えができる 3段階のスライドスイッチを搭載。 追従性が高くなる代わりに充電の減りも早くなるハイスピードモードで使用したとしても、1回の充電で最長約3ヶ月程度使用可能とのこと。
ローエナジーモードだと最長約5ヶ月使えるそうなんですが、まあハイスピードモードで使いますよね、大体。

前モデルでは裏面に刺さっていた2.4GHz接続用のドングル、 今回は底面のフタの中に収納されていました。その上に見えるのは、支持球取り替え用の専用工具。
新型のPLUSはベアリングモデルのみですが、別売りの交換パーツを購入することで、従来の人工ルビーユニットに交換することもできます。

まあせっかくのベアリングモデルなのに、ルビー球に戻すような奇特な人はほとんどいないでしょうけど、もしベアリングがヘタったり調子が悪くなった時に、新しいものに交換できるのは確実に嬉しいポイント。
ちなみにこれらの交換パーツ、現時点では「IST用」としか記載されていませんが、HUGE PLUSでも問題なく交換可能です。
ベアリング部をチェック
それでは、そのPLUSの最大の特徴であるベアリング部をチェックしていきましょう。
ローラーの配置は、一般的なトラックボールマウスと同じ3点方式。
すぽっと裏から指を突っ込んですぐにボールを外せるメンテナンス性の良さも、直径52mmの大型ボール搭載のHUGEのメリット。そういや綿棒とかの細い棒で押し込まないといけない、小型トラックボールのメンテナンスはやりにくかったなあ。

もちろん、もうすでに使い倒しているわけですが、どこかと干渉するなど精度の悪さは感じられず、極めてスムーズな操球感。これだよこれこれ。トラックボールはこうでなくっちゃ。

某EQトラボで問題視されているセンサーの配置(指の動作的に本体の奥側にセンサーが付いているとよろしくないらしい…)も、旧HUGEと同じ場所に搭載されているので読み取り精度も問題なし。

フィンガータイプ(人差し指タイプ)で、かつ大玉モデルのベアリングトラックボール、こういうのずっと待ってた…!!
旧HUGEとの比較
外観はほぼ変更無し
とはいっても、HUGEは8年ぶりのモデルチェンジ。 さすがに外観に少しくらい変更あるやろ? って思っていたんですが、こうやって並べてみてもまったく変更はありませんでした。
前述の通り、DPIボタンの追加や、乾電池式 → 充電式の変更はありますけどね。大まかな”ガワ”はそのまんま。

上の写真だと側面のメインスイッチ部の傾斜が変わっているように見えたかもしれないけど、これは単に画角の問題。

電化ねこなーんだ、つまんねーな…
って思いました? でも実際使ってみると、使い心地は激変してるんです。いやまじで。
激変①:支持球がベアリング化
まずはなんといっても、これ。 支持球のベアリング化でしょう。
人工ルビー球のいわゆる”ぬるっとした”操球感は失われますが、スルスルとスムーズに回転してくれることにより、トラボを使った操作が楽しい、指が疲れにくいというだけでなく、トラボ上の手のポジションにも変化が生まれます。
HUGEのときは操球時に指先に多少の力を入れる必要があったため、ボールに指をかぶせるように持つ必要があったんですね。 で、このポジショニングによって、左クリックや戻る/進むボタンが微妙に押しにくい位置にきてしまっていたんです。
一方、PLUSのほうは、指先だけでスルスルと操球できるおかげで、本体に対して手前気味にポジショニングすることができ、クリック操作がかなりやりやすくなった!


ベアリングモデルになって、はじめてこのHUGEの独特な形状がその真価を発揮できたと言うことができます。
また、HUGEではボールを縦に回転させるときはスルスルと気持ちよく操球出来るんですが、横や斜めに操球する際、とくに数ピクセルレベルの細かいポインティングをする際に、「グッ… グッ… 行き過ぎちゃった!」みたいなことになってしまいがち。
スルスルベアリングのPLUSでは、そういう地味なストレスポイントも見事にクリアされています。


激変②:主要7ボタンが静音スイッチ化
これは個人の好みにもよるかもしれませんが、操作するたびにカチカチとうるさいのが嫌いな私は、マウスは静音スイッチ派。
PLUSでは、主要7ボタンが静音スイッチ化されたことで、どのボタンを押してもカチカチという音がしなくなりました。
戻る/進むや、Fn1、2ボタンはもともと静音っぽいスイッチだったんですけど、正式に静音スイッチ化されたことで押し心地も上品なものへと進化しました。
押し込んだ時のストロークが短くなって、ほんの少しだけ”プチッ”という優しい感触。そうそう。雑穀米を噛み締めたときのあの感じです。


スクロールホイールは、ロットの違いもあると思いますが、私が使っていた比較的新し目のHUGEからまったく変更されていないっぽい感じ。
コリコリと軽めのラチェット感で、押し込み、上下チルトにも対応。この価格帯のフラッグシップモデルと考えると高級感はあと一歩という感じだけど、使いにくさなどはなくて快適。
激変③:ポーリングレート 1000Hz 対応
なんだかんだ付加機能があるといっても、トラックボールはメインの入力デバイスであるわけですから、ポインティング精度はもっとも重要視される部分。
その点についても、ポーリングレート 1000Hz 対応のPLUSに抜かりはありません。
なお、これはあくまで有線接続時の話で、Bluetoothと2.4GHz無線接続時は含まれないので、その点はご注意。 それら無線接続時のポーリングレートは公表されていないので不明です。


実際に無線接続で使ってみたところ、50インチの大画面だと有線接続時に比べて体感で若干劣る印象でした。
粗さを感じるほどではないですけど、私の作業環境ではポインティングの精度はかなり重要になってくるので、今のところは有線メインで使っています。
ジェスチャ機能が使いやすい
エレコムマウスアシスタントと連携させることで使用可能になる「ジェスチャ機能」、HUGEのときはミスることがあり”おっくう”になっていたんですが、PLUSになって格段に使いやすくなりました。


これもベアリング化の恩恵ですよね。
ちなみに私はこんな感じで、機能を割り振って使っています。
| ジェスチャー | 機能 |
|---|---|
| ← | 戻る |
| → | 進む |
| ↑ | 新しいタブ |
| ↓ | 更新 |
| ↑ → | 次のタブ |
| ↑ ← | 前のタブ |
| ↓ → | タブを閉じる |
| ↓ ← | 閉じたタブを復元 |
| → ↑ | ページ先頭(HOME) |
| → ↓ | ページ末尾(END) |
| ← ↑ | Listary 検索ウィンドウ |
| ← ↓ | Listary メニュー |
こういう割り振りにしておくことで、マウスだけでブラウジングすることができて、とても便利。
ListaryってのはWindows用の高速ファイル検索&アプリランチャーのこと。 脱線するのでここでは触れませんけど、知らなかったっ人は使ってみてください。めちゃくちゃ便利なので。
追加の新機能来るかも?
記事執筆時点では搭載されていない新機能として、以下の3つが近々追加されるのではなかろうかというウワサがあります。
- ジェスチャー機能 Ver.2
- トラックスクロール
- ルーラー機能
ジェスチャー機能 Ver.2は、その名の通り今あるジェスチャー機能の進化バージョン。
トラックスクロールは、ボールの転がし動作をスクロール操作に割り当てる機能。
ルーラー機能は、水平・垂直・または一定角度の直線を補助するモードのこと。
中でも個人的に一番期待しているのは「トラックスクロール」! これのためにボタンを一つ使うのだろうけど、ボールでスクロールできるのなら、今あるスクロールホイールがフリーになって新しい機能が割り当てられる。
HUGE PLUSが、また多機能になってまうー!
惜しい点
まずは価格ですよね。PLUSになってからの実売価格はおよそ2万円弱。
旧HUGEと比べるとなんと4倍ほどの価格アップとなりました。まあ前モデルがお買い得すぎたという見方もできますが。
ベアリングに静音ボタンと着実なパワーアップを遂げている一方で、外観が全く変わっていないというところに、なんだかな〜という気持ちはなきにしもあらず。
チープ… とまでは言わないけど、ハイエンドモデルレベルの価格帯での販売なら、もうちょっとなんというか… ほら、見た目の高級感みたいなのがあれば嬉しかったですよねー




形状が全く変わっていないという点については正直、最初は不安感もありました。
しかし前述の通り、ベアリングになったことで、この形状の本来の力が発揮されたということもあり、むしろ下手に手を入れなくて良かったまである。
パームレストの一番手前の”あご”の部分に手首をちょこんと乗っつけて、指先でクリクリーっと軽快にボール操作、これが抜群にやりやすくていい感じなのです。
しかし手のポジションが手前側にきたことで、小指の側にくるボタンが操作しづらいという弱点もあり。私のポジショニングだと、小指ボタンの一番手前側の部分を、か弱い小指の指先で押すことになるので、操作のたびにグッと力を入れる必要が出てきます。
いわゆる”かぶせ持ち”の人なら、そこまで気にならないのかもしれませんけどね。
まとめ:旧HUGEとは”別モノ”でした
正直、発売日に購入しなかったのは、「おいおい、ベアリング化されたのはええけど形がまったく変わってないやないかい…」という理由からです。笑
でも実際に使ってみると、見た目は同じでも中身は全く別モノだったというのが正直な感想。
いやあ… こんなことってあるもんなんすね!
やはり世の中、自分で体験してみないとわからないことだらけ。不具合のせいで手にすることができなかった某EQくんには、逆にお礼を言いたい気分です。
これまでなんだかんだ言いながらSlimBladeくんを使い続けてきた私ですが、ついに卒業する時… 4ボタンの限定呪縛から逃れ、多機能10ボタンの世界の扉が開く・・!
さらば大好きだったケンジントン… そして素晴らしいフィンガートラボをありがとう、エレコムさん!
あ、でもベアリング化したSlimBladeが多ボタンになって戻ってきたら、またどうなるかわかりませんけど…笑
たしかに安くはない… 安くはないけど、すべてのトラックボーラーにおすすめできる名作トラボの誕生の瞬間に立ち会えて、感動したよ私は。
日々の作業の快適性を考えたら、旧HUGEからの乗り換えを検討している人も、ドン!と背中を押してあげられます。いえいえ、決して下のアフィリエイトリンクから買って欲しいから言っているんじゃなくて、ほんとだよ?
















コメント