これまで当ブログでは、アブラサスの薄い財布やBellroyのハードシェルウォレットと、コンパクト財布のレビューをちょこちょこ公開してきました。
長財布なんてとっくの昔に卒業済み。財布は小さく薄く、が私のモットーです。
ただ、ここ最近使っていたBellroyにはひとつ悩みがありまして。圧倒的にコンパクトなのはいいんだけど、作りが価格のわりにチープで、どうにも”財布っぽく”見えない。おまけに小銭入れが無いので、どうしても現金を使ったあとはお釣りをポケットでジャラジャラいわせる羽目になる。
そんなタイミングで出会ったのが、今回紹介する「Tenuis(テニュイス)フラップタイプ」です。

薄さ6mmのコンパクトな二つ折りなのに、小銭入れも隠しポケットもちゃんとある。しかもその仕掛けが、ガジェット好きの心をくすぐってくるんですよ。
Tenuis フラップタイプが向いている人・向いていない人
- キャッシュレス派で、持ち歩くカードは4枚前後
- 札と小銭も少しは持っておきたい
- 財布をズボンの前ポケットに入れたい
- 革の経年変化を育てて楽しみたい
- 小銭を頻繁に使う
- カードをたくさん持ち歩く
- とにかく最小サイズの財布がほしい
小銭を頻繁に使う人には、同じTenuisシリーズのファスナータイプという選択肢もあります。
名前からしてSOLAさんの帆布なのですな
Tenuisを作っているのは、帆布と革の製品を手がけるブランド「SOLAHANPU(ソラハンプ)」。デザイナーのSolaさんが10年ほど海外を旅して回り、荷物を最小限にする暮らしの中で「自分が使いたい財布」を形にしたのが始まりなんだそう。

さらに言うと、もともとは帆布の製品から始まったブランドなんだとか。ふむ、SOLAさんの帆布(はんぷ)だからSOLAHANPUってわけですな、なるほど。
箱を開けると、クラフト紙の緩衝材に包まれて財布が収まっていました。

ちなみにTenuisはラテン語で「薄い」という意味。名前のとおり、薄さにこだわり続けてきたシリーズで、クラウドファンディングでは累計1億円以上の支援を集めているそうです。すっごい。
公式ストアの商品一覧を眺めると、シリーズが代を重ねて進化してきたのがよく分かります。

旧作の多くは販売終了で、着実にバージョンアップを重ねてきた痕跡がずらり。開発当初のTenuisは隠しポケットが1か所だけで、鍵が1本入る程度の大きさだったそうです。それが今のフラップタイプでどこまで進化したのかは、後半でじっくり。
Tenuis フラップタイプの基本情報
基本のスペックはこちら。

| 製品名 | Tenuis フラップタイプ(旧名称:Tenuis 第4世代) |
|---|---|
| 価格 | 17,800円(税込・送料無料) |
| 色 | 漆黒・青海・碧緑 |
| 寸法 | 幅90mm × 長さ112mm × 厚さ6mm(何も入れていないとき) |
| 重さ | 約50g |
| 外側の革 | イタリア製の牛革(マルゴー) |
| 内側の革 | 山羊革 |
| 公式の推奨容量 | カード8枚+2枚、紙幣10枚、硬貨15枚、鍵4本まで |
販売は公式ストアだけで、Amazonや楽天では扱っていません。公式ストアで買った製品は、永久保証の対象になります。
手に取って驚いたのは軽さ
届いた財布を手に持って、最初に出た感想は「思ったよりも軽い」。
まあ、これだけ小さくて薄い財布なんだから、そりゃそうなのかもしらん。それにしても軽い。
公式の数字は約50g。キッチンスケールで量ってみると、空のときが51.1g(ほぼ公式どおり)。札11枚・小銭8枚・カード4枚・鍵1本を入れても143.8gでした。


電化ねこ中身は重いほうがいいけど、本体は軽いほうがいい!
外から見るとこんな感じ。




外は鮮やかな碧緑、内側は落ち着いた黒。開くとガラッと表情が変わります。
表と内側でまったく違う革を使っている
色を見比べてみると、碧緑は商品ページの写真そのまんま。なんですけど、実物を目の前にすると、これがめっちゃ鮮やかで見とれてしまう。


外側に使われているのは、イタリア製の「マルゴー」という牛革。伝統的なバケッタ製法で、植物のタンニンでなめした革なんだそう。
和紙のようなマットで独特の質感に、スクラッチ加工でできた模様が重なっています。写真で見えるむらのような濃淡がそれ。
タンニンといえばワインのイメージだったけど、レザー加工にも使われているんですな。
タンニンなめしとは、植物に含まれる渋みの成分「タンニン」で動物の皮を革に変える、昔ながらの方法なのだ。環境にやさしく、使い込むほど艶が増していくのだ!
というわけで、これからどう変化していくのかがとても楽しみ。
内側のほうは、薄い山羊革。薄くても引き裂きに強く、よく伸びるのが特徴です。この「伸びる」が、あとで出てくるカードスロットで活きてくる。
ほつれひとつない日本製の縫製
ここは寄りで見てほしいところ。
まずは表側の角。


内側の山羊革も同じく。


縫い目は細かく、きれいにそろっている。ほつれはどこにも見当たりません。
もともとは中国製だったようだけど、2023年から日本の工房で生産されるようになったそう。
電化製品ではすっかり遅れを取っているイメージだが、こういう細かい手仕事は、今でも日本のお家芸だと思っております。
昔の長財布と並べてみた
大きさが分かりやすいように、私が昔使っていた長財布と並べてみました。ETTINGERのブライドルレザーのやつです。


並べるとこの差。ここまで小さくなるのか。
メジャーを当てると、横は約9cm、縦は約11cm。手のひらにすっぽり収まるサイズです。




札は折らずにそのまま入る
コンパクト財布でよくある、お札を折りたたむ手間はありません。
中をのぞくとこんな感じ。


札入れは奥まで広く、すっと入る。
札11枚・小銭8枚・カード4枚・鍵を入れてもこの薄さ
ここからが本番。実際に中身を入れてみます。
用意したのはこちら。


札が11枚に小銭が8枚。カードが4枚、それに鍵が1本。パンパンになりすぎず、程よく入れてこのくらい。
公式の推奨は紙幣10枚なので、それより1枚多いことになります。それでも全部すんなり収まった。


閉じて横から見ると、厚みはこのとおり。


コンパクト財布派にとっては、薄さこそ正義!
カードスロットは2枚ずつの計4枚がジャストサイズ
メインのカード入れは2か所あって、それぞれに2枚ずつ、計4枚がちょうどいい容量です。


公式には「2カ所のスロットに各4枚ずつ、計8枚」とあるんだけども、私が使ってみた感じでは2×2の4枚でジャストサイズ。1か所に3枚でも、けっこう厳しかった。
とはいえ、そのあとに「最初はきついかもしれないが、山羊革が伸びてなじんでくる」という文がついてくるので、きっと詰め込んだら入るんでしょうな。
2枚ずつでも、最初にカードを入れるときは「ちょっとキツイかな?」と感じるはず。でも数回使ううちにスムーズに出し入れできるようになるので、ご心配なく。



この切り欠きを押したらカードが出てくるん?
スロットの外側には切り欠きがあって、パッと見はここを指で押してカードを出すように見えるかもしれないし、私もそう思っていた。ところが、ここから押し出すのは難しい感じ。実際は、逆サイドからカードを引っ張り出す使い方です。
そのかわり、スロットの口が財布の内側を向いているので、カードがするっと落ちてしまう心配がない。アブラサスは外向きだったから、ちょっと不安だったんですよね。実際、1枚だけだったらスルッと落ちてしまう仕様だったし。
カードがもっと必要なら、札入れの裏にある隠しポケットにも1枚ずつしまえます。


ここにカードを1枚。


隠しポケットは2つ。開発当初は1か所に鍵1本だったのが、ここまで増えたってわけです。
隠しポケットのフタも凹凸がきれいにハマるようになっていて、細部まで丁寧に設計されている印象。ガジェット…ではないんだけど、ガジェット好き心をくすぐられるこういうギミック、大好物です!あなたもそう思いますよね?
蓋つきの小銭入れが2つ。これがニクい
Tenuis フラップタイプのいちばんの特徴が、この小銭入れ。ファスナーではなく、蓋(フラップ)で開け閉めします。




ファスナーが無いぶん、膨らむ部品が無い。この薄さを保つのに、フラップ構造も一役買っているのでしょう。
蓋式と聞くと、一見出し入れしにくそうに見えるかもしれません。ところが内側にマチがついていて、フラップを開くと口がぐっと大きく広がる。こういう細かい工夫もたまりませんな。


横から見ると、小銭入れは上下2段に分かれています。


上の段と下の段、それぞれ開くとこう。




公式の写真を見ると、それぞれのポケットの中でもさらに二段に分けて入れられるようです。私は仕切りを気にせず、ざっくり放り込む派になりました。




小銭入れと2つの隠しポケットの中には、薄い樹脂の芯材入り。おかげでコインや鍵の形がボコッと外に浮き出てこない。これもグッド。
私の使い方はこうです。小銭はめったに使わないので、片方のポケットにはお守り程度に少しだけ。たとえば銭湯の貴重品入れとか、コインロッカーなどでコインがないと困ることがあるんですよね。
もう片方のポケットには鍵を入れて、いざというときに備えています。


小銭を持ち歩かない派の人なら、このコインポケットをカード入れとして使う手もあります。


ただ、上の写真を見てもらうとわかるように、カードを入れると内側が少し開いた感じになるので、1つのポケットに2枚はちょっと厳しく感じた。こっちも革が伸びてくれば、いい感じになるのかもしれません。
それと、気になる点もひとつ。この蓋式の小銭入れは他では使ったことのない仕組みなので、慣れるまではレジでもたつくことがあるかもしれません。私は小銭をめったに使わないから困っていないけど、頻繁に使う人は、小銭入れがファスナー付きのタイプを選ぶのが良さそう。
同じSOLAHANPUに、ちょうどTenuis ファスナータイプ(16,800円)があります。帆布版なら12,800円です。
前ポケットに入れてももっこりしない
普段の買い物や近所に出かけるとき、私は財布をいつもズボンの前ポケットに入れている。上着があるときは、その内ポケット。
そのとき大事なのが、見た目が”もっこりしすぎない”こと。




角度を変えると薄さがよく分かる。碧緑のあざやかさにほれぼれさせられちゃいますなあ。


その点、Tenuisはまさに最適。ポケットに入れるとこんな感じです。




前ポケットと言いつつ後ろポケットに入れているのは、友達を撮影させてもらったから。(前ポケットで撮っときゃよかった…)
取り出すところ。


それに、いくら薄くてコンパクトでも、これを財布と思わない人はいないだろう。ある意味、王道のデザインなんです。この安心感は大きい。ほら、大勢の人の目があるところで取り出す必要が出てきたときとかに、ね?
ええやん♡となんで?
| ええやん♡ | 気になるかも |
|---|---|
| 手のひらに収まるサイズで約50gと軽い 札11枚・小銭・カード4枚・鍵を入れても薄い 蓋つき小銭入れと2つの隠しポケットのギミックが楽しい ほつれのない丁寧な縫製 誰が見ても財布と分かる王道のデザイン マルゴー革のエイジングが楽しめる | 蓋式の小銭入れは、慣れるまでレジでもたつく可能性 カードの取り出し方が見た目と違うので、最初は少し戸惑う 2つのメインカードスロットは4枚でジャストサイズ(公式の8枚は詰め込み前提か) |
削ぎ落としすぎないちょうど良いコンパクトさ
長財布ほど大きくなく、かといって収納性も損なわない。Tenuis フラップタイプは、そんなちょうど良いコンパクトさの財布でした。
ご覧の通りデザイン性も良く、しっかりした作りで長く使っていけそう。このマルゴー革がエイジングでどう変化していくのか、今から楽しみなのであります。
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