もうね、ワイヤレスイヤホンについては AZ80 で十分に満足してるんですけどね。
でもでも・・・BOSEのイヤーカフ型のワイヤレスイヤホン「Ultra Open Earbuds」って実際どうなん!?
って感じで、今回も物欲にあらがいきれずに購入することとなってしまったので、例によってレビュー記事にしていきたいと思います。
特徴
レビュー本編に行く前に、Bose Ultra Open Earbudsの特徴についてざっくりと解説しておきましょう!
- 開放型設計:耳を完全に塞ぐことなく周囲の音を取り込みながら音楽を楽しめる
- Bose独自技術による高音質:耳の近くで音楽を再生することで、パワフルで臨場感あるサウンドを実現
- 空間オーディオ:開放型ながらも立体感のある空間オーディオも実現(イマーシブオーディオ)
- 心地よいフィット感:柔軟なジョイント部分と超軽量設計で装着している事を忘れてしまうレベル
- IPX4防滴規格準拠:多少の水しぶきや汗、雨を気にせず使える防滴設計
- 長時間再生バッテリー:最長7.5時間(イマーシブオーディオ使用時は最長4.5時間)再生
スペック
ブランド | BOSE(ボーズ) |
---|---|
型番 | ULTRAOPENEBBLK |
接続方式 | Bluetooth 5.3(A2DP/HFP) |
本体サイズ | Earbuds:約18.5 × 17 × 27.2mm 充電ケース:約42 × 65 × 26mm |
重量 | 片耳約6.5g |
機能 | ワイヤレス(左右分離) |
タイプ | イヤーカフ型 |
充電方式 | USB-C(無線充電非対応) |
連続再生時間 | 約7.5時間(イマーシブオーディオ時:約4.5時間) |
ケース充電回数 | 約2.6回 |
充電時間 | Earbuds:約1時間 ケース:約3時間 |
防水・防滴 | 防滴対応(IPX4準拠) |
開封と同梱物
さてこちらパッケージなんですが、けっこういいお値段がする商品なんだけども、意外にパッケージはそこまで高級感がない感じ。 BOSE製品は久しぶりなんですが、前からこんな感じでしたっけ?
裏側の開封部は、一度開けたことがわかる最近主流のデザイン。 そしてやっぱこの開封する瞬間が一番わくわくしますな(笑)
箱を開くと中も至ってシンプルな感じ。
パカッと両側に開くと、真ん中には紙に包まれたEarbuds入りの充電ケースが鎮座しております。
それ以外の同梱物は、説明書と充電用のUSBケーブルのみ。
一応日本語もある説明書は、ほぼ注意書きのみって感じなので、一度ペラペラとやったらそれで終わり。 そして充電コードはよくある短いやつでなかなか使いにくい感じですな。 それでもないよりはある方がいい(のか?)
デザイン
BOSEのロゴがカッコイイ充電ケースは、小さめの石鹸くらいのサイズ感。
このケースを満充電にしておくことで、イヤホンを2.6回分充電することができます。
ケース背面には、Bluetoothペアリングする際のボタンがひとつ配置されているのみ。 ちなみにペアリングはスマホアプリ側からもすることができるので、このボタンはあまり使うことはないでしょう。
あとは底面にケース充電用のUSB-C端子があります。 ケースを充電する方法はこの端子からの有線接続のみで Qi などの無線充電に対応していなかったのが惜しいポイント。
ケースを開くといよいよEarbudsくんたちとご対面。
3つあるインジケーターの内側の2つはEarbuds、外の1つは充電ケースのバッテリー状況などをお知らせするインジケーターとなっています。
充電ケースとEarbudsはマグネットでピシャっと引っ付くタイプで小気味よく収納できるんだけど、充電ケースの底が丸くて自立できないので、デスクなどに置いて収納するときにはちょっとしまいにくい感じ。 手に持った状態だと問題なく収納できるんだけど、この辺はデザイン重視って感じなんでしょうかね。
Earbudsをケースから取り出すとこんな感じ。
直接操作は当たり前のようにタッチパネルだと思っていたら、まさかの物理ボタンが搭載されていました。 とはいえ、これはデメリットというわけでなく、どちらが良いかは好みの問題だと言えるでしょう。 ちなみに私は操作感がわかりやすい物理ボタンの方が好きです。
ボタンが搭載されているバレル部と逆の平らな部分が耳に入れる方で、そっち側にはスピーカーの穴が空いていることがわかります。
裏を向けると充電用の端子が3つ。
ここにマグネットが入っていて、充電ケースとピシャっとくっつくというわけですな。
樽型のバレるの内側には「BOSE」のロゴがありますが、逆に耳に装着時に露出する側にはロゴが入っておらず無地なのが特徴。
デカデカとBOSEのロゴが主張していないのが個人的にはありがたいですが、「BOSEのロゴを見せたい!」って人もいるようだし、これも完全に好みの問題でしょう。
スピーカーと逆サイドにはマイクの穴があることがわかります。
穴はそれぞれ1つずつですが、マイクは左右に2つずつ搭載されており、通話やオンライン会議などに利用できます。
実際に電話で使ってみたところ、室内など比較的静かな場所だと問題なく使えましたが、外のちょっとうるさい場所とかだと相手に音声が聞こえにくいと言われることもあったので、メインの用途次第では注意が必要となります。
装着感
バレルとL字パーツを繋ぐパーツはシリコンっぽい柔らかい素材が使用されており、耳につける際はパカッと開いて簡単に装着することができます。
最初の数回だけは慣れが必要かもしれませんが、あっという間に簡単につけられるようになります。
装着感が想像しにくいかもしれないので、アプリの説明画像のスクショも用意しました。
Earbudsを装着すると最初は少し気になる感じもあったんですが、2時間も経ったころにはもう装着していることを忘れてしまうほどの自然な装着感。 「あれっ、今付けてたっけ?」と、手で耳を触って確認するレベルです(まじで)
よって、長時間装着でも耳が痛くなったりするようなこともなく、イヤーカフ型イヤホンのメリットを実感!
違和感で途中で外すことがほとんどなくなったため、「バッテリーロォウ」のアナウンスを聞く回数が多くなります。
音質
オープンイヤー型ということで、実は音質についてはそこまで期待していなかったんですが、実際に使ってみてびっくり。そんじょそこらのインナーイヤー型イヤホンよりも余裕で高音質なのでは? ってレベルの音を鳴らしてくれます。
「キラキラ」とした高音と、「ドゥンドゥン」って感じのしっかりとした低音で、オープンイヤーでも音楽を聞いていて楽しくなる。 ちゃんとBOSEサウンドが鳴っています。
アプリ内のイコライザーで自分好みにセッティングすることもできるほか、特に素晴らしく感じられたのが、イマーシブオーディオ(空間オーディオ)の完成度の高さ。
イマーシブオーディオをオンにすることで、奥行きが感じられる立体的な音になり、どっかの誰かが言っていたようにまじで音楽に包みこまれるような感じです。(それは言い過ぎだって人もいましたが、私は余裕でそう感じましたね、ええ)
静止モードでは顔の1メートルほど前でスピーカーが鳴っていて、右や左を向いた時もスピーカーは正面方向に残っているイメージ。
移動モードにすると、スピーカーが顔の動きに付いてくるようになります(ヘッドトラッキング機能)。 ただ、スピーカーが移動するまでに1.5秒ほどのタイムラグが感じられたので、そこは使い方次第ってとこでしょう。
一方で、各所で言われているホワイトノイズについては、私が手にした個体でもたしかにありました。
普通に音楽をリスニング中だったり、外などの周りに雑音がある環境なら全然気にならないのですが、逆に自宅とかの室内環境とか、静かな音楽を聞いている最中だとたしかにこれが気になる。
たとえば、曲が静かになったタイミングで「サー」っていう小さなノイズが聞こえる感じ。 なのでクラシックとかの静かな曲メインで聞く人は特に気になるでしょうな。
今後のアップデートで改善されることに期待。
音漏れについては友人に装着してもらい確認したんですが、オープンイヤー型にしては思ったよりは音漏れしなかった印象だったのは、BOSE独自のOpenAudioテクノロジー(空気伝導方式)のおかげでしょう。
しかし、音量を上げるとやはり周囲に音が聞こえてしまうので、電車などの人が密集する場所ではそこそこの音量に設定する使い方がベターでしょう。
総評
メリット | デメリット |
---|---|
イヤーカフ型でもしっかりBOSEサウンド イマーシブオーディオの完成度が高くて楽しい 付けている事を忘れる自然な装着感 長時間装着でも耳が痛くなったり痒くなったりしにくい | 価格が高い アプリの安定性が低い ホワイトノイズが気になる マルチペアリング非対応※ |
実際に購入して使ってみて、満足度の高いよい製品なのはさすがBOSEといった印象ですが、ネックとなるのがやはり価格の高さでしょう。
現状円安なのでしょうがないとはいえ、イヤホンが4万円程度の価格帯というのは、やはり高く感じてしまうって人が多いでしょう。
あと、Ultra Open Earbudsの設定やアップデートで使用するアプリの安定性が低いという難点もあり。
アプリを開く度にEarbudsと接続するまでに時間がかかり、時には接続に失敗してしまうことも(スマホとBluetooth接続できているのにもかかわらず)
ただこれは、一度設定してしまえばその後アプリをなるべく開かないようにすることで対処可能です。
また、現状だとUltra Open Earbudsにマルチペアリング機能が搭載されていないのも残念なんですが、公式サイトによると、今年後半に公開されるソフトウェア・アップデートで搭載される予定とのことだったので、楽しみに待つことにします。
以上のようにいくつかの欠点が目立つものの、それよりもメリットの方が大きく上回る満足度の高いイヤホンでした。
特にこれまでオープンイヤー型のイヤホンを使ったことがないという人にとっては、素晴らしい初体験となることは間違いないでしょう。
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