「ワイヤレスイヤホンの音質なんてたかが知れてるでしょ?」
「Bluetoothは接続性が悪くて使いもんにならん!」
そう思っている時期が私にもありました。
どうもこんにちは、微ブログよっしーです。
さて今回は、ワイヤレスイヤホン『EAH-AZ80』のレビューです。
EAH-AZ80は、パナソニックのオーディオ部門であるテクニクス(Technics)が、
開発・販売しているワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデルです。
”くるり” の岸田繁さんが絶賛されているイヤホンということもあって、前々から気になってはいたんですが、
人気のイヤホンで品薄状態が続いていたということもあり、なかなか購入する機会がなかったんです。
が、この度入手することに成功したので、さっそく記事化してみようと思った次第。
音楽を聞くのはもちろん、ビジネスシーンでの利用にもバチクソ役立つので、
そういった使い方を想定されている方も必見です。
EAH-AZ80のスペック
ドライバーサイズ | 直径 10mm |
---|---|
振動板 | アルミニウム |
音質 | 空間性とリアルさを追求したHi-Fiサウンド |
ノイズキャンセリング | ◯(業界最高クラス) |
装着性 | 独自コンチャフィット形状/イヤーピース7種 |
マルチポイント | 3台 |
ハイレゾ | 対応 |
防水 | IPX4相当の防滴仕様 (あらゆる方向からの水の飛沫を受けても有害な影響を受けない) |
(1回の充電での)再生時間 | 約7時間(ノイズキャンセリングON/AAC) |
カラー | シルバー/ブラック/ローズゴールド |
「JustMyVoice™」テクノロジー (通話中のノイズ軽減・発話者の声をクリアにする機能) |
◯ |
ワイヤレス充電(Qi)対応 | ◯ |
同シリーズには、エントリーモデルの『EAH-AZ40M2』と、スタンダードモデルの『EAH-AZ60M2』がありますが、
ここでレビューするのはフラッグシップモデルの『EAH-AZ80』です。
EAH-AZ80開封の儀と同梱物
今回はワイヤレスイヤホンということで、当たり前なんですがかなり小さめのパッケージです。
箱を開けるとこのような感じ。
奥のスペースに小物類が入っていて、手前側にあるのがEAH-AZ80の本体です。
本体を見てもらう前に、まずは同梱物のチェックから。
「安全編」と「操作編」の説明書類と、USB-C to C の充電コード、そして右の黒い箱には交換用のイヤーピースが入っています。
この手のイヤホン的な商品でいつも思うのが、「充電用コードが短い!」っていうこと。
もうちょっと長いやつを入れてほしいんだけど、パッケージのスペース的にしょうがないのかもしれません。
イヤーピースは XS1 ~ XL サイズまで全部で7種類付属しています。
Mサイズが入っていないのは、イヤホン本体に元から装着されているからです。
イヤーピースのサイズは、「Technics Audio Connect」アプリで自分に最適なサイズを選ぶことができます。
ちなみに私の場合は、左右の耳の穴のサイズが違うようで、左がMで、右がLという結果になりました(はじめて知った)
EAH-AZ80本体の外観
では、お待ちかねの本体の外観も見ていきましょう。
まずはケースから。
側面はマットなプラスチック製で、天面はイヤホン本体とおなじアルミパネルが使われていて、見た目にも重厚感があります。
フラッグシップモデルの証である、ゴールドの「Technics」ロゴもかっこ良すぎる…
全体的にサラサラとした質感で、底面にも滑り止めなどが付いていないのは、好みのわかれるところでしょう。
背面には、充電用の USB-C の差込口があるのみの、シンプルなデザイン。
Qi にも対応しているので、充電器の上にこのケースごと置いて、本体とイヤホンを同時に充電することもできます。
充電にかかる時間は以下のとおりです。
イヤホンのみ | 充電ケースのみ | イヤホンと充電ケース同時 |
---|---|---|
約2時間 | 約2.5時間 | 約3時間 |
※電池残量がない状態から満充電するまでにかかる時間
ぱかっとケースのフタを開くとイヤホン本体とご対面。
真ん中にある小さな LEDインジケーターで、イヤホンの現在の充電状態を教えてくれます。
画像のように赤に点灯している時はイヤホン充電中で、消灯している時はイヤホンが満充電された状態です。
イヤホンを取り出すとこうなる。
3つあるゴールドの小さな突起が充電用端子で、ちょっと大きいシルバーのやつはマグネットです。
これがあることで、イヤホンをケースに戻した際に、ピタッと小気味良く定位置に収まってくれます。
あと、ケースのフタの裏もちゃんと左右で個室になっていることで、バッグの中に入れたときなどのズレ防止になるし、見た目の高級感にも繋がっています。
黒だし、重厚感がある見た目なので大きく感じてしまうかもしれませんが、実際は長辺が 6.5cm 程度とかなりコンパクト。
他のワイヤレスイヤホンのケースと比べて幅もスリムなデザインなので、携帯性もいいです。
そしてこちらがイヤホン本体。
イヤホンを装着した時に外に露出する部分には、アルミパーツが使われていてイチイチカッコイイ!
そしてなんと、この小さな本体には左右合計で8つのマイクが内蔵されており、通話時に発話者の音声だけを検知し、よりクリアな音声で相手に伝えることが可能となります。
ちなみに、ゴールドに光っている部分は、口方向に向けた通話用マイクです。
試しに外で通話してみたんですが、「とてもクリアに聞こえてる」と相手から言ってもらえました。
Technicsのロゴが入ったアルミパネルはタッチセンサーが内蔵されており、イヤホン装着時の操作はすべてここで行います。
タッチセンサーの操作方法は、以下の通りです。
音楽を聞いているとき
操作 | 左タッチセンサー | 右タッチセンサー |
---|---|---|
1回タッチ | 再生/停止 | |
素早く2回タッチ | 音量を下げる | 曲送り |
素早く3回タッチ | 音量を上げる | 曲戻し |
約2秒タッチ | 音声アシスタントを起動 | 外部コントロールを切り替える (ノイズキャンセリング↔アンビエント) |
通話しているとき
操作 | 左タッチセンサー | 右タッチセンサー |
---|---|---|
着信中に1回タッチ | 電話を受ける | |
通話中に素早く2回タッチ | 音量を下げる | ミュート |
通話中に素早く3回タッチ | 音量を上げる | 相手からのノイズレベルを切り替える |
着信中に約2秒タッチ | 着信拒否する | |
通話中に約2秒タッチ | 通話を終了する |
※Technics Audio Connectアプリで操作ボタンを入れ替えることができます
センサーの感度はおおむね良好で、使っていて操作に失敗したことはありません。
ただ、音量を上げ下げするときに、なんどもタップしまくらないといけないのが、ちょっとめんどくさい。
あわせて、耳に差し込む側も見ておきましょう。
充電用の端子とマグネットがあるほか、L と R の文字の近くにセンサーがあることがわかりますね。
これによって、耳に装着しているか、していないかを判断してくれ、耳から外すと音楽を自動停止してくれる機能があります。
1分以内に再度装着することで自動で再生されるのも便利。
この機能も、アプリでオンオフすることができて至れり尽くせり。
あと、どうしてもお伝えしておきたいのが、テクニクス独自の「コンチャフィット形状」です。
イヤーピースだけでなく、ハウジング部の耳の周囲への接触でも保持されることで、装着性が抜群に良いんです!
もちろん、個人の耳の形状にもよるんでしょうけど、イヤホンで耳が痛くなりやすい私でもバッテリーが切れるまで付けていても痛くならなかったのもすごい。
むしろ、あまりに自然な装着感でイヤホンを付けていることを忘れてしまうレベル。
これがEAH-AZ80が「耳ハック」と呼ばれる一つの理由なんです(私しか言ってない)
EAH-AZ80の各機能をレビュー
EAH-AZ80の外観などについて解説が終わったところで、
搭載されている各機能についてもレビューしていきましょう!
音質
いろんな便利機能が搭載されているEAH-AZ80ですが、メインの機能はワイヤレスイヤホン。
ということで、音質はとても重要ですよね。
正直、Bluetooth接続であるという時点で「どれも似たりよったりだろ…」なんて思っていたのですが、それを覆されましたね、ええ。
EAH-AZ80は、めちゃくちゃ音が良いんです。
いわゆる ”ドンシャリ系” ではなく、アコースティックで自然な聞こえ方をするのが特徴で、女性ボーカルの曲なんかが特に相性が良いなという印象です。
私は、PCで作業する時はジャズを聞きながらやることが多いんですが、こういった曲との相性もよく、ノイズキャンセリングも相まってめちゃくちゃ集中した状態で作業することができるようになりました。
また、専用アプリの「Technics Audio Connect」にはイコライザーが搭載されているので、音質を自分好みに調整することができます。
あらかじめプリセットされたものから選んでもいいし、カスタムで自分で調整するのもOK。
個人的には、ボーカルが透き通ったように聞こえる「クリアボイス」がいい感じです。
どこかデジタルを感じさせるソニーの音よりも私はこっちの方が好きですが、これは好みの問題もあるでしょう。
さすがに有線式のハイエンドイヤホンには一歩及ばない印象もありますが、ワイレスイヤホンとしてはこれ以上のものはないのでは? と思わせられるほどの完成度の高さ。
よほどのオーディオマニアでない限りは、深く満足できる音質だと言えるでしょう。
ノイズキャンセリング
EAH-AZ80のノイズキャンセリング性能が気になっているという人も、きっと多いことでしょう。
私は、そこまで多くのノイズキャンセリングイヤホンを試してきたわけじゃありません。
なぜかというと、ノイズキャンセリングを使うと、なんか耳が詰まっている感じがするというか、圧迫感みたいなのがあまり好きじゃなかったからなんです。
しかし、EAH-AZ80のノイズキャンセリングでは、その圧迫感はかなり弱めで長時間の着用でも耳が疲れにくい。
まったくないとまでは言いませんが、一般的な機種よりも嫌な感じはかなり少ないと感じたのが事実です。
これは、テクニクス独自のデュアルハイブリッドノイズキャンセリングの恩恵だと言えるでしょう。
それでいて、ノイズキャンセル性能はしっかりと確保されており、たとえば自宅ではエアコンを付けていることが多いんですが、ノイズキャンセリングをオンにすると、エアコンの送風音はまったく聞こえなくなります。
冷蔵庫の開け締めは「バタン!」って感じだったのが、「ペシャ」って感じに聞こえるようになりました。
ということで、屋内では防音室にいるようなレベルの静寂性が手に入ります。
外でも使ってみたんですが、自動車の走行音や風の音などもかなり軽減されました。
つまり、むっちゃイイ感じ!!
ノイキャンもアプリ側から操作可能で、「機能オフ」「アンビエントモード(外音取り込みモード)」を切り替えることができます。
右のイヤホンを2秒間タッチする本体操作で、動作を切り替えることもできます。
マルチポイント接続
EAH-AZ80は、10台までのBluetooth機器を登録可能なほか、3台の機器とマルチポイント接続することができます。
これまでにもマルチポイント対応の機器は利用していたことがあったんですが、EAH-AZ80は切り替え時のスムーズさがダンチ!
たとえば、PCでシステム音と音楽を聞きながら作業しているとしましょう。
その際にマルチポイント接続済みのスマホに着信があったら、EAH-AZ80の接続が即座に切り替わってくれるんです。
あとは、本体をワンタッチすれば即座に着信応答。
通話が終われば、もう一度本体をタッチすることで、それまでに聞いていたPCの音楽の再生がスタートするといった具合。
「こんなにスムーズに切り替わるものなのか」と、正直感動しました。
もちろん、ZOOMやChatWorkなどでの音声・WEB会議時にも使えるので、仕事がめちゃくちゃはかどる!
また、Androidの「ファストペアリング」にも対応しているので、ケースから取り出した本体をAndroidスマホやタブレットに近づけるだけですぐにペアリングできるというのも、なにげに嬉しかったポイント。
音声アシスタントとの連携
EAH-AZ80の使い方としてもう一つおすすめしたいのが、この音声アシスタントとの連携です。
Amazon Alexaとスマホの音声アシスタントの両方に対応しているので、EAH-AZ80を装着した状態だったらいつでもアレクサが質問に応えてくれるのです。
たとえば、リマインダーとか、タイマーとか、ちょっとした計算とかがいつでも使い放題だということ。
これがバチクソ便利なんです。でも外だと言いづらい。
アプリが使いやすい
最後にEAH-AZ80の専用アプリである、「Technics Audio Connect」についても。
EAH-AZ80に搭載されているすべての機能の操作を、このアプリ上で一元管理することができます。
本体の電源オンオフも可能なほか、アプリからケースとイヤホン本体の充電残量も確認できるのが便利。
事前に設定を済ませておくことで、なくしてしまいがちなイヤホンを、音や位置情報を使って探すこともできます。
さいごに:EAH-AZ80は常に付けていたくなるレベルのワイレスイヤホンでした
ここまで、EAH-AZ80の良い面ばかり紹介してきたのですが、正直言ってデメリットは今のところ見つかっておりません。
フラッグシップモデルということで、お値段はそれなりにしますが、これだけの満足度が得られるのならむしろ安く感じてしまうレベル。
長時間使用の疲労感も極めて少ないということもあって、仕事中から外に出かけるときまで、もうずーっと装着したままになってしまいました。
まさに、私の両耳をEAH-AZ80にハックされてしまったと言えるでしょう。
接続されている機器と多少離れようが接続が途切れることはないし、なにかあったら「アレクサ!」と質問する日々。
今後、EAH-AZ80をつけていない時にミスって「アレクサ!」と問いかける自分の姿が目に浮かびます(笑)
ずーっとイヤホンをつけっぱなしの状態だとたぶん耳によくないので、いつか外すタイミングを見つけないといけない。でも今のところは快適すぎて外すことができないヤバイ状況です。
ワイレスイヤホンとして、これ以上ないレベルの完成度を誇る至高の逸品。
近年で一番の買い物でした(最高)
EAH-AZ80の評価
機能性 | 5 |
コスパ | 5 |
デザイン | 5 |
楽しさ | 5 |
総合 | 5 |
「片耳使い」にも対応しているので、片方を充電しながらもう片方を使う、といった使い方も可能です。
\ EAH-AZ80に死角なし。最強のワイレスイヤホンです /
コメント